問題

単層平板など密実な一重構造の遮音材料の音響透過損失(TL)の周波数特性として、最も適切なものはどれか。周波数特性の破線で示したMLは質量則であり、frは低音域共鳴周波数、fcはコインシデンスの限界周波数である。

解説

この問題は、単層平板(一重構造)の壁における音響透過損失(TL)の周波数特性について、理論的な挙動(質量則とコインシデンス効果)を正しく示しているグラフを選択するものです。

1. 一重構造の遮音特性の基本

密実な一重構造(単層の壁など)の遮音性能は、主に以下の2つの要素によって決まります。

質量則:

壁の重量(面密度)が重いほど、また周波数が高いほど、透過損失(TL)が大きくなるという法則です。グラフ上では、周波数に対して右肩上がりの直線(破線 ML)として示されます。

コインシデンス効果:

ある特定の周波数帯域で、音波の波長と壁の曲げ波の波長が一致して共振し、遮音性能が極端に低下する現象です。この現象が起こる限界周波数を fc と呼びます。

2. グラフの判別ポイント

一重構造の周波数特性グラフを見分けるポイントは、「どのような低下があるか」です。

一重構造の場合:

低音域での共鳴は発生せず、高音域側の fc(コインシデンス限界周波数) においてのみ、質量則のラインから落ち込みが見られます。この挙動を正確に示しているのが 選択肢 (1) のグラフです。

他の構造との違い:

中空構造(二重壁):

低音域で空気層がばねの役割をして共鳴を起こすため、低音域側に大きな低下(fr:低音域共鳴周波数)が現れます。

抵抗材入りサンドイッチ構造:

グラスウールなどの多孔質材料を挟むことで、低音域の共鳴(fr)を抑え、全体的な遮音性能を向上させた特性になります。

まとめ:試験対策のポイント

一重構造のグラフ:

右肩上がりの直線(質量則)に対し、高音域側(fc)にだけ凹みがあるものを選ぶ。

fr」の有無:

fr(低音域共鳴)は二重壁などの多層構造特有の現象であるため、一重構造の問題では fr による大きな落ち込みがあるグラフは除外してください。

 

一重構造の遮音特性は、騒音対策の最も基礎的な知識として頻繁に出題されます。グラフの形状と用語(質量則、コインシデンス効果)をセットで覚えておきましょう。

 


正解.

1


次の問題だよ~♪

R7 騒音・振動特論 問10問題 騒音の測定目的と測定内容に関する記述中,(ア)~(ウ)の中に挿入すべき部句の組合せとして、最も適切なものはどれか。 騒音防止の...

前の問題だよ~♪

R7 騒音・振動特論 問8問題 面積が40m2の壁がある。この壁に、下図のように、面積が10m2の窓を1つ、面積が5m2のドアを1つ取り付けた。それらの音響透過...

目次に戻るよ~♪

R7 騒音・振動特論https://pierre-usagi.com/kougai-r7-souon-shindou-tokuron-1/ https...
ABOUT ME
ピエうさ
子育てをしながら国家試験に挑む理系会社員。 これまでの受験したノウハウをこのブログで公開中!