問題
気象と音の伝搬に関する記述中,(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句の組合せとして,正しいものはどれか。
上空に行くに従って気温が下がっている場合は,上空ほど音の伝搬速度が (ア) なるので音は上方に曲がり,地表では遠方まで音が (イ) なる。気象の影響による音波の複雑な屈折の結果,ある地点に音波のエネルギーが密集して伝搬したり,離れた地点で音が聞こえるにもかかわらず,その中間地点では聞こえなかったりする現象を音の (ウ) という。
(ア) – (イ) – (ウ)
⑴ 小さく – 届きにくく – 超過減衰
⑵ 小さく – 届きにくく – 異常伝搬
⑶ 小さく – 届きやすく – 超過減衰
⑷ 大きく – 届きにくく – 超過減衰
⑸ 大きく – 届きやすく – 異常伝搬
解説
(ア) 上空ほど音の伝搬速度がどうなるか
音速は温度が高いほど速く、低いほど遅くなります。
上空に行くに従って気温が下がる場合、上空では音速が小さくなり、音波は上方に屈折します。
問題文のように、上空ほど気温が下がる場合、下図のように音が伝搬します。
(イ) 地表で音がどう伝わるか
音が上方に曲がるため、地表では音が届きにくくなります。したがって「届きにくく」が正しいです。
(ウ) 気象の影響による音波の複雑な屈折現象の名称
気象条件によって音波が複雑に屈折し、特定地点で音波のエネルギーが密集したり、遠方で音が聞こえても中間地点で音が聞こえない現象を「音の異常伝搬」と呼びます。
点音源の場合、下式のような距離減衰となります。。
L1-L2=20log r2/r1
- L1:r1での音圧レベル(dB)
- L2:r2での音圧レベル(dB)
- r1、r2:音源からの距離
このような距離減衰に従わず、さらに減衰する場合を超過減衰と呼びます。
解答.
2
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