R4騒音・振動

R4 騒音・振動特論 問7

問題

下図のように,音響パワーレベル 93 dB の音源が拡散音場と仮定できる室内(等価吸音面積 10 m2)に置かれている。外壁(ab 壁面)の面積が 4 m2 で透過損失が12 dB である場合,外壁面から 5 m 離れた位置での音圧レベルは約何 dB か。ただし,音の外部への放射は図の ab 壁面のみとし,音響放射条件は点音源の半自由空間放射とする。

(1)48

(2)52

(3)55

(4)58

(5)62

解説

まずは、音響パワーレベルから室内の音圧レベルを求めます。

拡散音場と仮定できるとあるので、室内はどこでも同じ音圧レベルとなります。そのため、室内平均音圧レベルをLp1とすると、問6と同様に以下の式で求められます。

Lp1=Lw+10log4/A

Lw:音響パワーレベル

A:等価吸音面積=S(表面積m2)×α(吸音率)

Lp1=10log4/A=93+10log4/10=89dB

この89dBab壁面から12dBの透過損失を受け77dB(=89-12)の点音源となり、5m先の受音点に届きます。

音圧レベルLpは、問4と同様に以下の式から求められます。

Lp=Lw+10log (Q/4πr2)

Lw:音響パワーレベル(音源の音圧レベル)

Q:方向係数

r:音源からの距離

また、方向係数は音源に対して全方位何も遮られていない場合(自由空間)を1として、区切りに応じて数字が上がります。

問題文の「半自由空間反射」は、音源が地面に置かれている場合に該当し、空間が半分に区切られているので2となります。

以上から音圧レベルLpを求めます。

Lp=77+10log2/(4×3.14×52)=77+10(log10-3+10log6.34)=77+(-3+0.803)=55dB

基本的な知識を組み合わせれば解ける問題ですが、実際の試験では余裕があれば解くくらいで良いと思います。

 


解答.

3


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