R6騒音・振動

R6 騒音・振動特論 問23

問題

金属ばねに関する記述として,誤っているものはどれか。

⑴ 防振装置として使用されている重ね板ばね,コイルばね,皿ばねは,3種類とも固有振動数110Hz程度の範囲で設計することが可能である。

⑵ 重ね板ばねは,板間の相対運動で減衰を得るため,高周波振動の絶縁性が悪い。

⑶ 重ね板ばねは,動的ばね定数の振幅依存性が大きい。

⑷ コイルばねの水平方向のばね定数と軸方向のばね定数の比は,通常0.71の範囲にある。

⑸ 皿ばねは,上下方向以外にもばね作用を有する。

解説

(1)防振装置として使用されている重ね板ばね,コイルばね,皿ばねは,3種類とも固有振動数110Hz程度の範囲で設計することが可能である

正しいです。
防振装置に使用される金属ばね(重ね板ばね、コイルばね、皿ばね)は、適切に設計することで固有振動数を110Hzの範囲に調整可能です。この範囲は防振対策に適しています。

(2)重ね板ばねは,板間の相対運動で減衰を得るため,高周波振動の絶縁性が悪い

正しいです。
重ね板ばねでは、板間の摩擦が減衰効果をもたらしますが、この特性が高周波振動の伝播を助長し、絶縁性が低下します。

(3)重ね板ばねは,動的ばね定数の振幅依存性が大きい

正しいです。
重ね板ばねのばね定数は、振幅が大きくなると変化しやすい特性があります。これは板間摩擦などの影響によるものです。

(4)コイルばねの水平方向のばね定数と軸方向のばね定数の比は,通常0.71の範囲にある

正しいです。
コイルばねは軸方向のばね定数が主であり、水平方向のばね定数も設計次第で調整可能です。比率は通常0.71の範囲に収まります。

(5)皿ばねは,上下方向以外にもばね作用を有する

誤りです。
皿ばねは通常、上下方向の荷重に対する弾性を提供するためのばねです。他の方向へのばね作用(例えば横方向)は基本的に設計に含まれません。

皿ばねはその構造上、上下方向(軸方向)のみにばね作用を発揮するのが特徴であり、「上下方向以外にもばね作用を有する」という記述は誤りです。このため、選択肢 5 が正解です。

 


解答.

5


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ピエうさ
3児の子育てをしながら国家試験に挑む理系会社員。 これまでの受験したノウハウをこのブログで公開中!

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