問題

ダイオキシン類の物理的・化学的性質に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • (1) 2,3,7,8-TeCDD は、常温で無色の結晶である。
  • (2) 2,3,7,8-TeCDD は、水には非常に溶けにくく、アルコール、有機溶媒などには溶解性がある。
  • (3) OCDD の融点は、OCDF より高い。
  • (4) OCDD の蒸気圧は、OCDF より小さい。
  • (5) オクタノール/水の分配係数(Kow)の値が小さいダイオキシン類ほど疎水性が強い。

解説

ダイオキシン類の物理的・化学的性質に関する問題です。選択肢(5)が誤りである理由は以下の通りです。

(5) 誤り:

オクタノール/水の分配係数(Kow)は、化合物の疎水性(水への溶けにくさ)を表す指標です。この値が大きいほど疎水性が強いとされています。ダイオキシン類は一般に log Kow の値が 68 と大きく、非常に強い疎水性(脂溶性)を持つ物質です。

他の選択肢については、以下のとおり正しい記述です。

(1) 正しい:

もっとも毒性が強いとされる 2,3,7,8-TeCDD は、常温で無色の結晶です。

(2) 正しい:

ダイオキシン類は非常に強い疎水性(脂溶性)を持つため、水には極めて溶けにくい性質があります。一方で、アルコールやベンゼン、アセトンなどの有機溶媒には溶解性があります。

(3) 正しい:

ダイオキシン類の融点は、一般に分子量が大きい物質ほど高くなる傾向があります。また、基本骨格の比較では PCDDs PCDFs PCBs の順に高くなります。したがって、PCDDs に属する OCDD は、PCDFs に属する OCDF よりも融点が高くなります。

(4) 正しい:

蒸気圧は、一般に分子量が大きくなるほど小さく(低く)なります。塩素数が多い(=分子量が大きい)同族体ほど蒸気圧は小さくなるため、八塩素化物である OCDD OCDF よりも蒸気圧が小さくなります。

 

以上のことから、分配係数と疎水性の関係を逆に説明している (5) が誤りとなります。


解答.

5


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