問題
ダイオキシン類の化学構造に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ PCDDsの同族体の数は8である。
⑵ PCDDsの四塩素化物の異性体数は22であり,三塩素化物あるいは五塩素化物にも,それぞれ14の異性体がある。
⑶ PCBsのうち,2個のベンゼン環が共平面構造をとるものがコプラナーPCBsと呼ばれている。
⑷ コプラナーPCBsのうち,3,3′ ,5及び5′ のオルト位に置換塩素をもたない化合物がノンオルト体,オルト位に置換塩素が1個ある化合物がモノオルト体である。
⑸ 12種類のコプラナーPCBsは,ダイオキシン類の測定方法に関するJISではダイオキシン様PCB(DL-PCBs)と表記されている。
解説
よく問われる内容や基本的な知識で分かる内容について、解説します。
(1) PCDDsの同族体の数は8である。
→正しいです。
PCDDsの構造は以下のとおりです。
同族体とは、構成している元素の数が同じ化合物同士を意味します。PCDDsの場合、化学式はC12H(8-x)O2Clxとなります(xはClの数)。Clの数は1から8のため、同族体はの数は8となります。
(3) PCBsのうち,2個のベンゼン環が共平面構造をとるものがコプラナーPCBsと呼ばれている。
→正しいです。
PCBsの構造は以下のとおりです。
この2個のベンゼン環が共平面構造をとるものがコプラナーPCBsと呼ばれています。
(4) コプラナーPCBsのうち,3,3′ ,5及び5′ のオルト位に置換塩素をもたない化合物がノンオルト体,オルト位に置換塩素が1個ある化合物がモノオルト体である。
→誤りです。
(3)の図においてオルト位は、2、2’、6及び6’の位置になります。このオルト位に塩素が無いものをノンオルト体、塩素が一つのものをモノオルト体と呼びます。ノンオルト体とモノオルト体は、2個のベンゼン環が共平面構造を持つコプラナーPCBとなります。
解答.
4
次の問題だよ~♪
前の問題だよ~♪
目次に戻るよ~♪
https://pierre-usagi.com/dxn-top/kougai-r6-dxn-gairon/