R7 騒音・振動特論 問6
問題
騒音の長距離伝搬に関する記述中、(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
幾何学的拡散による減衰のほかに計算値以上の減衰量が得られる現象を (ア) 減衰という。そのうち、空気の吸収による減衰では、 (イ) 周波数ほど原す量が大きい。この減衰量は気温と湿度の影響を受け、1000Hzの音の場合、気温20℃、相対湿度50%のとき、約 (ウ) dB/kmである。
(ア) ー (イ) ー (ウ)
- (1) 超過 ー 高い ー 5
- (2) 超常 ー 高い ー 5
- (3) 超過 ー 高い ー 0.5
- (4) 超常 ー 低い ー 5
- (5) 超過 ー 低い ー 0.5
解説
(ア) 超過減衰(ちょうかげんすい)
音源から離れる際、音のエネルギーが空間に広がることによって生じる減衰を「幾何学的拡散(距離減衰)」と呼びます。点音源の場合、距離が倍になると騒音レベルは 6 dB 低下するのが理論値です。
超過減衰の正体:
しかし、実際の屋外ではこの理論値以上に音が小さくなります。この理論値を超えて追加で発生する減衰を 「超過減衰」 と呼びます。
主な原因:
超過減衰は、主に以下の3つの要因で発生します。
- 空気吸収: 空気の分子が振動する際に熱エネルギーに変わることによる減衰。
- 地表効果: 地面の吸音特性や反射による干渉。
- 気象条件: 風や温度の勾配による音の屈折。
(イ) 高い(周波数依存性)
詳細解説:
空気の吸収による減衰は、周波数によって大きく異なります。
メカニズム:
周波数が 「高い」 ほど(波長が短いほど)、空気分子との摩擦や相互作用の回数が増えるため、音のエネルギーが熱に変換されやすくなり、減衰量が大きくなります。
実務上の影響:
低周波音(低い周波数)は空気吸収の影響をほとんど受けないため、非常に遠くまで伝わりやすいという特徴があります。逆に、高音域の音は遠くへ行くほど真っ先に聞こえなくなります。
(ウ) 約 5 dB/km
詳細解説:
空気の吸収量は、気温と湿度に大きく依存します。
数値の目安:
1000 Hz の音、気温 20℃、相対湿度 50% という標準的な条件下では、減衰量は 約 5 dB/km とされています。
試験対策のポイント:
選択肢にある「0.5」と「5」の判断ですが、空気吸収の影響は 1 km 単位で見ると数デシベルの有意な差として現れます。0.5 dB/km はあまりに小さすぎ、ほとんど無視できるレベルになってしまうため、物理的な定数として 5 が適切です。
まとめ:試験で役立つ知識整理
この問題は、理論上の「距離減衰」と、現実の「空気による吸収」を区別して理解しているかを問うものです。特に 「高い周波数ほど減衰しやすい」 という性質は、騒音対策の基礎として非常に重要です。
正解.
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