R6ダイオキシン類

R6 ダイオキシン類特論 問10

問題

鉄鉱石焼結工程におけるダイオキシン類の挙動に関する記述として,誤っているものはどれか。

⑴ 配合原料中の塩素濃度とダイオキシン類生成量には,比較的強い正の相関関係が報告されている。

⑵ 焼成進行に伴う排ガス中ダイオキシン類濃度の変化は,SOx濃度の変化に類似している。

⑶ 焼成過程において,配合原料中に含まれるダイオキシン類のほとんどが揮発し,ダスト表面に吸着して排出される。

⑷ 焼結鉱中にはダイオキシン類がほとんど残留しない。

⑸ ダイオキシン類の発生量は,コークスや無煙炭など燃料の種類に影響を受ける。

解説

⑴ 配合原料中の塩素濃度とダイオキシン類生成量には,比較的強い正の相関関係が報告されている。

正しい:
配合原料に含まれる塩素(Cl)は、ダイオキシン類の生成において重要な要因です。
塩素が多いほど、特に高温条件下でダイオキシン類の生成量が増加することが知られており、強い正の相関関係が確認されています。

⑵ 焼成進行に伴う排ガス中ダイオキシン類濃度の変化は,SOx濃度の変化に類似している。

正しい:
ダイオキシン類濃度の変化は焼成工程の温度や燃焼条件に影響されますが、排ガス中のSOx(硫黄酸化物)濃度の変化と類似する傾向が報告されています。
特に、燃料や原料中の硫黄分が多い場合、SOxの生成量が増加する時期にダイオキシン類も生成されやすくなるためです。

⑶ 焼成過程において,配合原料中に含まれるダイオキシン類のほとんどが揮発し,ダスト表面に吸着して排出される。

誤り:
焼成過程では高温条件下でダイオキシン類が分解されるため、配合原料中に含まれるダイオキシン類のほとんどは分解します。
一部が排ガス中に移行する場合もありますが、「ほとんどが揮発してダスト表面に吸着する」という記述は誤りです。

⑷ 焼結鉱中にはダイオキシン類がほとんど残留しない。

正しい:
焼結鉱は高温で処理されるため、ダイオキシン類は熱分解されます。そのため、焼結鉱中にはダイオキシン類がほとんど残留しません。

⑸ ダイオキシン類の発生量は,コークスや無煙炭など燃料の種類に影響を受ける。

正しい:
燃料の種類は焼成温度や生成するガス成分(特に塩素化合物や有機物)に影響を与えるため、ダイオキシン類の発生量にも影響を与えます。

 


解答.

3


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