1-10 環境汚染
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環境汚染
- 農薬や殺菌剤として使われていたクロロフェノールなどの不純物としてダイオキシン類が存在し,これを散布することで環境を汚染した。
- 都市ごみ焼却炉などにおいて,塩素が存在する状態で有機化合物が加熱,燃焼されるときにダイオキシン類が生成され,排ガスとともに環境中に放出された。
- 製紙工場などのパルプ漂白過程でダイオキシン類が生成され,廃液とともに流出した。
- ダイオキシン類は脂溶性が高いので,生物濃縮され,動物体内に蓄積される。
- PCBs は,化学的安定性,不燃性などの性質があるため,廃棄されても分解されずに環境中に残留する。
物理的な性質を理解することで、環境中のどこに分布しやすいかわかると思います。
PCBs
- 不燃性,高い電気絶縁性等優れた性質を持つため,熱媒体,プラスチック可塑剤,感圧複写紙などに使用された。
- その生産量は,1970 年代までに全世界で約100 万 t,我が国では約 59,000 t であった。
- 我が国での累計使用量は,約 54000 t と推定されている。
人体影響
2019(令和元)年度に人が 1 日に食事及び大気,土壌などの環境中から平均的に摂取したダイオキシン類の量は,体重 1 kg 当たり約0.41pg‒TEQ と推計されている。このうち,食事によるものが全摂取量の約98%を占め,なかでも魚介類の割合は全摂取量の90 %と高い。
年度によって、摂取量や割合は大きく変わりません。大まかな数字だけ把握しておきましょう。
ダイオキシン類の耐容一日摂取量(TDI)
1998(平成 10)年の WHO 専門家会合における TDI 見直しの考え方を踏まえ,ダイオキシン類には直接的な遺伝子障害性はないと判断され,各種の動物毒性試験の結果から推定した人に対する最小毒性量に不確実係数を適用する方法に より設定されている。TDI は,体内負荷量に着目するほうが適切であるとされ,86 ng/kg の体内負荷量に対応する一日摂取量を求め,これに不確実性係数 10を適用し,コプラナー PCB を含めて4pg‒TEQ/(kg・d)と された。
国又は機関 ― TDI(pg‒TEQ・kg-1・d-1)
- WHO(1990 年)― 10
- 厚生省(1996 年)― 10
- 環境庁(1997 年)― 5
- WHO(1998 年)― 1 ~ 4
- 中央環境審議会(1999 年)― 4
国及び地方公共団体が実施したダイオキシン類環境調査の結果
2021(令和3)年度
- 大気については,すべての地点で環境基準を達成した。
- 公共用水域の水質及び底質については,環境基準を超過した地点があった。
- 地下水質については,すべての地点で環境基準を達成した。
- 土壌については,すべての地点で環境基準を達成した。
- 大気について継続調査を実施している地点のダイオキシン類濃度の平均値は,減少傾向にある。
インベントリーと同様、統計関係の問題は試験年度の3年前の資料から出題されることが多いです。
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