2-6 吸着
- 物理吸着の駆動力は,ファンデルワールス力や水素結合などの比較的弱い力である。
- 通常,吸着は発熱反応であることから,低温のほうが有利となる。
- 活性アルミナの比表面積は,通常 100 ~ 200 m2/g であり,有機化合物及び極性分子の吸着に適している。
- 活性コークスは,活性炭に比較して比表面積の小さい炭素質材料であり,脱硝能力を有するものもある。
- 細孔の大きさによる分類 マクロ孔:50nm、メソ孔:2~50nm、ミクロ孔:0.8~2nm
- 吸着層出口における吸着質濃度の時間変化を破過曲線といい,一般にS字形曲線になる。層出口での吸着質濃度がある許容される値に達した点を破過点と呼ぶ。
- 充塡塔によるガス処理では,空間速度(SV 値)を大きくすると,破過時間は短くなる。
- 通常,吸着塔は触媒分解塔より小さい空間速度(SV)の値で運転される。
- 排ガスの流速が小さい領域が部分的に生じると,ホットスポットが生成し,発火に至ることもある。また,運転停止時などには,蓄熱による発火に留意する必要がある。
- 既存の排ガス処理設備に適用しやすいという理由か ら,粉末活性炭又は粉末活性炭を消石灰とともに煙道内に注入する方法が比較的多く適用されている。煙道内に注入される活性炭は,通常 50 ~ 200 mg/m3N 程度である。
活性炭
- 炭素の微結晶に多環芳香族分子などが積層し,さらに酸素や水素を含む官能基から成り立っていると考えられる。
- 比表面積は,おおむね 500 ~ 1200 m2/g である。
- ヤシ殻系の活性炭では,ミクロ孔に細孔径分布が集中している。
- 一般に,吸着容量は,ミクロ孔の量と分布に支配される。
- 新しく調製された活性炭の発火点は550 ~ 600 ℃にあるが,排ガス吸着運転を経た活性炭は 100 ℃程度発火点が低下することが指摘されている。
活性コークス
発電所や製鉄所などの排ガス処理に適用されている炭素質材料で,比表面積はおおむね 200 ~ 400 m2/g と活性炭の数分の 1 程度である。一部は,140 ℃程度の排ガスの脱硫及び脱硝に適用されている。
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