問題
周波数 500Hz,音圧レベル 40dBの平面進行波の諸量として,正しいものはどれか。ただし,空気の特性インピーダンスは 400Pa・s/mとする。
⑴ 騒音レベルは,40dBである。
⑵ 音の強さのレベルは,40dBである。
⑶ 音圧は,0.2Paである。
⑷ 音の大きさは,1soneである。
⑸ 音の大きさのレベルは,40phonである。
解説
⑴ 騒音レベル
騒音レベルは、音圧レベルをA特性補正した値です。
音圧レベルは40dB、周波数は500Hzなので、補正値は-3dBとなります。
騒音レベルは、40-3=37(dB)
A特性の補正値
周波数(Hz) | 63 | 125 | 250 | 500 | 1000 | 2000 | 4000 | 8000 |
補正値(dB) | -26 | -16 | -9 | -3 | 0 | +1 | +1 | -1 |
⑵ 音の強さのレベル、⑶ 音圧
音の強さのレベルを求めるために、まずは音の強さを求めます。
音の強さI
音の強さI(W/m2)=p2/ρc
- p:音圧(Pa)
- ρ:空気の密度(≒1.2kg/m3)
- c:音速(≒340m/s)
- ρc:特性インピーダンス(1.2×340≒400Pa・s/mと与えられることが多い)
音の強さを求めるためには音圧Paが必要になります。
問題文に音圧レベルが40dBと与えられているので、先に音圧pを求めます。
L=20 log p/p0
- p:音圧(Pa)
- p0:基準音圧(Pa)=2×10-5Pa
40=20log p/2×10-5
2=log p – (log2 -5)
log p = -2.7
p=10-2.7=10-3×100.3=2×10-3Pa=0.002Pa (→log2=0.3から、100.3=2)
続いて、音の強さIを求めます。
I=(2×10-3)2/400=10-8dB
音の強さIのレベル
音の強さI(W/m2)のレベル(dB)=10logI/I0
- I0:基準の音の強さ(=10-12W/m2)
音の強さIのレベル=10log10-8/10-12=40dB
⑷ 音の大きさ、⑸ 音の大きさのレベル
音の大きさのレベルphonは、周波数が変わっても同じ大きさに聞こえる音の大きさです。
等ラウドネス曲線の40phonをひっくり返すとほぼA特性補正になります。
A特性補正では1000Hzでは補正値が0dBになり、それ以下の周波数ではマイナスの補正値となります。
つまり、この問題では500Hzなので、音圧レベルがそのまま音の大きさのレベルとはならないことがわかります。
また、音の大きさsoneは、1000Hz、40phonが1soneとなります。
音の大きさのレベルphonが40dBではないことは明らかなので、音の大きさも1soneとはなりません。
解答.
2
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