R3騒音・振動

R3 騒音・振動特論 問18

問題

弾性支持による振動対策に関する記述として,不適当なものはどれか。 

⑴ 起動から定常回転数に達するまでの時間が長いと共振点通過時に変位振幅が大きくなるため,共振時の振幅ができるだけ小さくなるように,減衰が大きい減衰材料を選定する。 

⑵ ばね上が剛体であるとしたときの弾性支持系は,並進 3 自由度,回転 3 自由度の 6 自由度系となるが,設計を容易にするためには,連成を避けた弾性支持設計をする必要がある。 

⑶ 機械の剛性が小さい場合は,機械を剛性の大きい架台で補強する。 

⑷ 防振効果を確保するために,振動数比を√ 2 以上,一般的には 3 以上に設定する。 

⑸ 衝撃加振力が働く場合には,機械本体に質量を付加して弾性支持することで, 固有振動数を低くして,地盤に伝達する力を小さくすることができる。

解説

知識を問う問題としては、難しい部類になると思います。

(1)共振とは、固有振動数と機械の回転数が一致する状態です。

下の図において、振動数比が1の場合を指します。 

問題文のとおり、共振時(振動数比=1)の振幅をできるだけ小さくするためには、減衰の大きい材料が適しています。

しかし、さらに回転数を上げていく(振動数比が大きくなる)と、減衰比の小さい方が振動伝達率も小さくなってしまいます。

したがって、実際の回転数によって、一番振動伝達率を小さく抑えるための条件を確認することが重要となります。

(4)の振動数比についてはよく問われるので、覚えておきましょう。

(5)の固有振動数ですが、鉄琴や木琴をイメージして下さい。音が鳴るように叩く状態が共振です。低い音の板は大きいので、固有振動数が低い場合は重量も大きくなります。

 


解答.

1


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