H29騒音・振動

H29 騒音・振動特論 問9

問題

下図は,さまざまな遮音材料がもつ代表的な音響透過損失 TL の周波数特性を表したものである。中空構造( 2 枚の表面材の間に空気層がある構造)の周波数特性を表す図として,正しいものはどれか。ここで,fr,frE は低音域共鳴周波数,fcはコインシデンスの限界周波数である。また,破線 ML は,質量則から予測される特性を示す。

解説

公害防止管理者の試験では、遮音材料がもつ代表的な音響透過損失と周波数特性はこの問題の5種類が問われます。

どの材料がどのような周波数特性になるのか、しっかり覚えておきましょう。

(1)一重構造

コインシデンス効果とは、周波数が高くなり、ある周波数に達すると壁の共鳴により透過損失が低下する現象です。

一重構造では、コインシデンス効果だけが見られます。

(2)中空構造

低音域共鳴とは、中空層がばねになり両側の壁が共振する状態を言います。

中空構造では、低音域での共鳴が顕著に出ています。

(3)剛性材サンドイッチ

剛性材は、壁と壁の間にある間柱(壁を支えるもの)が入ったような構造です。

壁自体も剛性材で、それを剛性材で挟んでいるので、一重構造と同じような特性となります。

(4)弾性材サンドイッチ

弾性材は、ウレタンフォームなどの発砲樹脂材です。

中空構造に比べて、樹脂により空気の層が小さくなっているので、共鳴は中高音域で発生しやすくなります。

(5)抵抗材サンドイッチ

抵抗材は、グラスウールなどの多孔質材です。

全周波数で中空構造よりも透過損失が上がっているので、遮音材料としてもよく聞くものだと思います。

解答 2

 

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ピエうさ
3児の子育てをしながら国家試験に挑む理系会社員。 これまでの受験したノウハウをこのブログで公開中!

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