問題
騒音の定義と騒音公害の特徴に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 環境基本法では,環境基準の基準値を上回る音が騒音であると定義している。
⑵ 音の大きさが小さくても,また特別な種類の音でなくても,時として騒音公害を起こし忌避されることがある。
⑶ 騒音問題は感覚に係る公害であることから,人の感覚を考慮した評価手法がとられている。
⑷ 騒音公害は,工場及び事業場の場合,水質や大気の汚染に比べて極めて局所的である。
⑸ 音波という現象は,別の物質などの付加によるものではなく,単に空気中の物理的変化によるものであり,後に処理物質を残さないという特徴を有する。
解説
(1) 環境基本法では,環境基準の基準値を上回る音が騒音であると定義している
→ 誤りです。
環境基本法では騒音が公害の一つとして挙げられていますが、「騒音」の明確な定義は示されていません。騒音は JIS Z 8106 で「不快な又は望ましくない音,その他の妨害」とされています。このため、基準値を超えない音でも、不快であれば騒音とみなされます。
(2) 音の大きさが小さくても,また特別な種類の音でなくても,時として騒音公害を起こし忌避されることがある
→ 正しいです。不快に感じる音であれば、小さな音でも騒音公害の原因となり得ます。
(3) 騒音問題は感覚に係る公害であることから,人の感覚を考慮した評価手法がとられている
→ 正しいです。騒音は感覚的な問題であるため、人の主観的な感覚(不快さ、妨害度)を考慮した評価方法が用いられています。
(4) 騒音公害は,工場及び事業場の場合,水質や大気の汚染に比べて極めて局所的である
→ 正しいです。騒音は音源に近い場所で局所的に影響を与えることが多く、水質や大気汚染のように広範囲に影響を及ぼすことは少ないです。
(5) 音波という現象は,別の物質などの付加によるものではなく,単に空気中の物理的変化によるものであり,後に処理物質を残さないという特徴を有する
→ 正しいです。騒音は音波として空気を振動させる現象であり、有害物質を残さないため、大気汚染や水質汚染と異なります。
騒音の定義に関する誤解が問題のポイントです。環境基本法では騒音の明確な定義はなく、不快に感じる音はすべて騒音とされる可能性があります。この点で選択肢 1 が誤りとなります。
解答.
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