R6騒音・振動

R6 騒音・振動特論 問27

問題

校正用振動台上に振動レベル計のピックアップを載せて,全変位振幅20μm,周波数16Hzで励振したとき,振動レベル計の振動レベルの指示値が73dBであった。この振動レベル計の器差は約何dBか。

-2

-1

0

1

2

解説

器差とは、JISによると「計量値から真実の値を減じた値」となっています。

計量値(問題文の指示値)は、73デシベルです。

問題文の周波数と変位振幅から、理論的な振動レベル(真実の値)を求めます。

振動加速度aと振動速度vと振動変位振幅yには、以下の関係式があります。

=v(2πf)=y(2πf)2

  • f:周波数
  • 2πf:角振動数ω

この問題では、全変位振幅20μmと与えられています。

全変位振幅は振幅の2倍となるため、y=10μ=10×10-6()となります。

=10×10-6×(2π×16)2=10×10-6×104=0.1m/s2

振動加速度から振動加速度レベルを求めます。

L=20log a/a0

  • L:振動加速度レベル(dB)
  • a:振動加速度(m/s2)
  • a0:基準加速度(10-5m/s2)

L=20log 0.1/10-5=20log104=80(dB)

振動レベルは実効値なので、3デシベル減じて77デシベル

周波数が16Hzなので、-6デシベルの補正もあり、71デシベル

以上から、器差(計量値から真実の値を減じた値)は、73-71=2デシベルになります。

補足 振動レベルは実効値なので、3デシベル減じ

振動レベルは、正弦波の実効値から求めます。

一方、この問題のように振幅から求める振動加速度は、正弦波の最大値に該当します。

振動加速度(正弦波の最大値)をAとすると、実効値はA /√2となります。

基準加速度をa0とすると、振動レベルLは以下のとおりになります。

L=20log(A/√2)/a0=20logA/a0+20log2-1/2

20log2-1/2=-3となりますので、振動加速度から求めた振動加速度レベルから3デシベルを減じた値が、振動レベルとなります。


解答.

5


次の問題だよ~♪

R6 騒音・振動特論 問28問題 振動規制法による振動レベルの決定に関する記述として,誤っているものはどれか。 ⑴ 送風機などのように,振動レベルの変動が小さい...

前の問題だよ~♪

R6 騒音・振動特論 問26問題 振動計の使用及び保管に当たって留意すべき事項として,不適当なものはどれか。 ⑴ 振動ピックアップは衝撃に弱いため,床に落とした...

目次に戻るよ~♪

R6 騒音・振動特論https://pierre-usagi.com/kougai-r6-souon-shindou-tokuron-1/ https...
ABOUT ME
ピエうさ
子育てをしながら国家試験に挑む理系会社員。 これまでの受験したノウハウをこのブログで公開中!

POSTED COMMENT

  1. ごんざれす より:

    (2π×16)^2≈10^4 では

    • ピエうさ より:

      ご指摘ありがとうございます。
      記載を修正したので、ご確認お願いします。

  2. ken より:

    解答は(2)ではなく(5)になりますよ。

    • ピエうさ より:

      ご指摘ありがとうございます。
      記載を修正したので、ご確認お願いします。

  3. あお より:

    「振動レベルは実効値なので、3デシベル減じて」
    3デシベルはどこからでてくるのでしょうか?教えてください。

    • ピエうさ より:

      ご質問ありがとうございます。
      記事に補足として追記したので、ご確認お願いします。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です