問題
正弦振動の変位 y(m)が y = y0 sin(2πf t)で与えられるとき,この正弦振動に関する記述として,誤っているものはどれか。ただし,y0 は変位振幅(m),f は振動数(Hz),t は時間(s)である。
⑴ 変位 y が 0 のとき,速度の絶対値は最大となる。
⑵ 変位 y が最大のとき,加速度の絶対値は最大となる。
⑶ 速度の振幅は,2πf y0 である。
⑷ 速度が最大のとき,加速度の絶対値も最大となる。
⑸ 変位,速度,加速度の実効値は,すべて絶対値の最大値の 1/ √2 である。
解説
変位y(m)がy = y0 sin(ωt)のとき、速度v(m/s)加速度a(m/s2)は次の式で表されます。
角振動数ω:2πf
速度v=y0ωcos(ωt)
加速度a=-y0ω2sin(ωt)
これらを踏まえて、選択肢を確認します。
(1)y=0のとき、sinωt=0なので、ωt=0(t=0)の場合を考えます。
速度v=y0cos0となるので、コサインが最大なので、速度も最大となります。
(2)変位yが最大のときは、サインが最大になるときです。
上の式から、変位と加速度ともにサインにより変動するので、変位が最大のときは加速度の絶対値も最大になります。
(3) 速度v=y0ωcos(ωt)のうち、振幅はy0ωの部分が該当します。
角振動数ω:2πfとしているので、振幅は2πfy0となります。
(4)速度はコサイン、加速度はサインの関数なので、位相が90度ずれています。
絶対値について簡単に言い換えると、コサインが最大のときサインは最小(0°、180°)、コサインが最小のときサインは最大(90°、270°)になります。
(5)変位、速度、加速度は共に正弦波です。正弦波の実効値は1/√2になります。
解答 4
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