問題
ダイオキシン類含有排水処理技術に関する記述中,(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句の組合せとして,正しいものはどれか。
懸濁態のダイオキシン類は,一次処理による (ア) ,二次処理での(イ) などにより大部分が除去でき,溶存態のダイオキシン類は,三次処理での活性炭吸着,オゾン処理, (ウ) などにより分解・除去できる。
(ア) − (イ) − (ウ)
⑴ 浮遊物質の除去 − 活性汚泥の固液分離 − 促進酸化処理
⑵ 浮遊物質の除去 − 促進酸化処理 − pH 調整
⑶ 無機栄養塩類の除去 − 促進酸化処理 − 活性汚泥の固液分離
⑷ 活性汚泥の固液分離 − 無機栄養塩類の除去 − 促進酸化処理
⑸ 活性汚泥の固液分離 − 浮遊物質の除去 − pH 調整
解説
排水処理技術は、一次から三次に分けられます。
・一次処理 沈降や浮上といった物理的な処理により大まかに汚濁を除去
・二時処理 活性汚泥法などの生物的な処理により有機物を処理
・三次処理 高度処理とも言われ、活性炭やオゾンなどにより二次処理でも処理できなかったものを更に綺麗にする
以上を踏まえて、選択肢を確認します。
(ア)
一次処理に該当するのは、浮遊物質の除去だけです。
無機栄養塩類の除去は、リンなどの除去が該当します。ダイオキシン類は疎水性であるため、有機物に付着する傾向が高くなります。したがって、無機栄養塩類の除去は、ダイオキシン類の除去にはあまり有効ではありません。
活性汚泥の固液分離は、活性汚泥法による汚泥の引き抜きなので、二次処理に該当します。
(イ)
(ア)のとおり、活性汚泥の固液分離が二次処理に該当します。
ダイオキシン類は疎水性が高いため、有機物に強く付着します。
活性汚泥は、微生物による液中の有機物の取り込みです。
活性汚泥法により発生した汚泥は有機物のカタマリなので、ダイオキシン類も付着しやすいと言えます。
(ウ)
促進酸化処理は、触媒によって液中の有機物を分解することを言います。
ダイオキシン類も触媒による酸化分解が可能です。
pH調整は、金属イオンなどの沈殿で行われます。無機物対象の方法なので、ダイオキシン類の処理には向いていません。
解答.
1
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