問題
地盤振動に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ かたい地層の上にたい積したやわらかい表層がある場合,波動の重複反射により表層が固有振動をもつことがある。
⑵ 機械から発生する振動の周波数が,表層の固有振動数と一致すると,周囲地盤の振幅が大きく振れる共振現象を起こすことがある。
⑶ 複数の振動源を配置する場合,隣接する基礎との間で波動の重複反射が起こり,ある周波数において振幅が大きくなることがある。
⑷ 地盤の振動特性は,地盤を構成する各地層の密度,ポアソン比,伝搬速度等の地盤固有の定数により決まる。
⑸ 地盤を伝搬する振動の距離減衰の測定には,地盤の内部減衰係数の計測が必要である。
難易度
△
学習の進み具合によっては知っている事項、または管理者とは別の勉強で知っている人は分かる内容であり、安定して解ければ合格率が高まる問題
解説
距離減衰の測定自体は、発生源と測定器の位置、振動の発生方法を事前に定めることにより、求めることができます。
発生源からの距離が分かっている地点を複数測定することにより、その地盤ではどれくらいの減衰が発生しているかを具体的に知ることができます。
一方、計算により振動の減衰を求める場合は以下の関係式があり、地盤の内部減衰係数を知っておく必要があります。
L=L0-20nlogr/r0-8.7λ(r-r0)
- L0:基準点での振動加速度レベル
- r0:発生源から基準点までの距離
- r:発生源から測定点までの距離
- λ:地盤の内部減衰係数
- n:幾何減衰係数(表面波:0.5、表面波と実体波が混在:0.75、実体波:1.0、表面を伝搬する実体波:2.0)
この式の内、λは地盤の内部減衰係数と呼ばれ、以下の式で表されます。
λ=2πfh/V
- f:振動数
- h:土の内部減衰係数
- V:伝搬速度
解答.
5
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R5 騒音・振動特論 問30問題
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R5 騒音・振動特論https://pierre-usagi.com/kougai-r5-souon-shindou-tokuron-1/
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お世話になっております。
質問なのですが、この問題において内部減衰係数の計測が不要な理由が分かりませんでした。
色々と考えましたがどれも納得のいく答えは出せなかった為、管理人様にご連絡した次第です。
お時間のある時にご回答いただければ幸いです。
昨年から使用させて頂いてますが、こんなに便利なサイトを無償で運営していただきありがとうございます。
ご質問ありがとうございます。
単に距離減衰を知るだけであれば、複数箇所で測定を行い、振動レベルと距離のグラフを作成することで求めることができます。
一方、計算で距離減衰を求めるためには、基準点での振動レベルと内部減衰係数の値などが必要になります。
私が調べた範囲では、上記のように考えると内部減衰係数の計測が不要と言えます。
解説もこのあたりを追記したので、併せてご覧ください。
ご回答ありがとうございました。