問題
製鋼用電気炉の排ガス及び集じんに関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 電気炉の排ガス組成及び温度は,操業の進行に伴い大きく変動する。
⑵ 排ガス処理系統として,直引建屋単独方式と直引建屋合流方式が採用されているが,一般に前者の方がろ過後のダイオキシン類濃度が低い傾向にある。
⑶ 集じん装置は,バグフィルターが一般的である。
⑷ 集じんダストは,鉄,亜鉛など金属成分の含有量が高く,塩素も数%~10%程度含まれる。
⑸ 集じんダストの粒径は,0.1~10μm程度である。
解説
⑴ 電気炉の排ガス組成及び温度は,操業の進行に伴い大きく変動する。
正しい:
製鋼用電気炉では操業工程(スクラップ投入、溶解、精錬など)の進行に伴い、排ガスの組成や温度が大きく変動します。例えば、スクラップ投入時に粉塵やガスが一時的に多量に排出されることがあります。
⑵ 排ガス処理系統として,直引建屋単独方式と直引建屋合流方式が採用されているが,一般に前者の方がろ過後のダイオキシン類濃度が低い傾向にある。
誤り:
直引建屋単独方式は、排ガスを直接バグフィルターに送る方式です。この方式では高温ガスが直接処理されるため、ダイオキシン類が再生成される可能性が高く、ろ過後のダイオキシン類濃度が高い傾向にあります。
一方、直引建屋合流方式は、建屋内排ガスと直引排ガスを混合して冷却してから処理するため、ダイオキシン類の再生成が抑制され、濃度が低くなる傾向があります。
⑶ 集じん装置は,バグフィルターが一般的である。
正しい:
製鋼用電気炉では、排ガス中の微細粉塵を高効率で除去するため、集じん装置としてバグフィルターが一般的に使用されています。
⑷ 集じんダストは,鉄,亜鉛など金属成分の含有量が高く,塩素も数%~10%程度含まれる。
正しい:
電気炉の集じんダストには、鉄、亜鉛などの金属成分が高濃度で含まれています。また、使用されるスクラップなどに起因して、塩素が数%~10%程度含まれるのも一般的です。
⑸ 集じんダストの粒径は,0.1~10μm程度である。
正しい:
製鋼用電気炉の集じんダストの粒径は、0.1~10μmの範囲に分布することが確認されています。この粒径範囲は、微細粉塵を捕集するバグフィルターに適しています。
解答.
2
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