R6騒音・振動

R6 騒音・振動特論 問20

問題

毎分750回転することにより,鉛直方向の正弦加振力を生じている機械がある。この機械の中心から距離2.5mの地表面で振動加速度レベルを測定したところ,70dBであった。この機械の中心から敷地境界線までの距離は20mである。レイリー波が卓越し,地盤の内部減衰係数(1/m)を0.01とした場合の敷地境界線での振動レベルは約何dBか。

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解説

振動の距離減衰は、振動加速度レベルをLとすると、以下の式で求められます。

LL0-20nlogr/r0-8.7λ(r – r0)

  • L0:基準点での振動加速度レベル
  • r0:発生源から基準点までの距離
  • r:発生源から測定点までの距離
  • λ:地盤の内部減衰係数
  • n:幾何減衰係数(表面波:0.5、表面波と実体波が混在:0.75、実体波:1.0、表面を伝搬する実体波:2.0

この問題では、レイリー波が発生していますが、これは表面波です。

内部減衰係数nは、0.5となります。

敷地境界線での振動加速度レベルLは、問題文の条件を距離減衰の式に代入し、以下のとおり求めます。

L=70-20×0.5×log20/2.5 – 8.7×0.01×(20-2.5)

=70-10log8 – 1.52

=59.5(dB)

ここで、振動加速度レベルから振動レベルを求めるため、発生源の振動数を求めます。

回転数が毎分750回転のため、毎秒では750/60=12.5(Hz)となります。

鉛直方向のオクターブバンド補正について、12.5Hzを覚えている方はほとんどいないと思います。

よく問われる数値で近いものは、8Hz-1dB16Hz-6dBなので、ここから12.5Hzの補正値を推測します。

12.5は、816のほぼ中間なので、単純に平均すると、-3.5dBあたりが補正値になりそうです。

この場合の振動レベルは、59.5-3.5=56(dB)となります。

選択肢では、(4)55(5)57の間ですが、これは12Hzと考えた場合なので、実際はもう少し16Hz寄りの小さい補正値になると推測できます。

したがって、振動レベルは56dBよりも小さい55dBであることが推測できます。

 

なお、12.5Hzの補正値-4.2dBを覚えている方は、59.5-4.2=55.3dBとなるので、正解はすぐに分かります。

 


解答.

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次の問題だよ~♪

R6 騒音・振動特論 問21問題 均質で一様な地盤上に機械が設置されており,その機械から15m離れた点での地表面での鉛直振動の振動レベルが75dB,同じく60m離...

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R6 騒音・振動特論 問19問題 ばねで支持された機械がある。この弾性支持系の質量を変えないで,振動伝達率を0.5から0.2にしたい。ばね定数を約何倍にすればよい...

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ピエうさ
3児の子育てをしながら国家試験に挑む理系会社員。 これまでの受験したノウハウをこのブログで公開中!

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