問題
膨張形消音器の空洞の長さが 0.9 m の場合,下図の伝達損失特性における矢印(↓)の周波数は,約何 Hz か。ただし,音速は 340 m/s とし,空洞の直径は波長に比べて十分に小さいものとする。
⑴ 142
⑵ 283
⑶ 377
⑷ 475
⑸ 566
難易度
◯
知識として知っておくべき事項、または一般常識だけで解ける内容であるため、必ず正解しておきたい問題
解説
膨張形消音器の伝達損失R(dB)は、以下の式で求められます。
R=10log[1+1/4・{m-(1/m)}2×sin2(kl)]
- m:膨張比(断面積の比率)
- k:波長定数rad/m(2πf/c)
- l:空洞の長さ
sinの関数であり二乗されていることから、Rが最大となるとなるのはsinが±1となる角度のときです。
つまり、klが90度(π/2)、270度(3π/2)、450度(5π/2)…のときとなります。
90度(π/2)のときのfを求めます。
kl=2πf/c × l=π/2
f=c/4l=340/(4×0.9)=94Hz
この問題では3fの場合を問われているので、94×3=282Hzとなり、近いものは(2)となります。
なお、膨張形消音器の伝達損失特性について、伝達損失が最大になる周波数fは、以下の公式で求められます。
- f=c/4l
この公式の算出は、上記klが90度(π/2)のときから行っています。
公式だけ覚えても問題は解けますが、この問題のように3fに該当する周波数を求めることが多くあります。公式の導出も知っておけば、どのような問われ方をしても間違いなく解答できると思います。
解答.
2
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