R6騒音・振動

R6 騒音・振動特論 問9

ぱっと読める目次
  1. 問題
  2. 解説

問題

図のように,密実な一重構造の壁で仕切られ,それぞれ拡散音場とみなせる2つの部屋がある。音源室には同型式の機械がすでに2台設置されており,さらにその機械を6台追加で設置することにした。追加後の受音室内における騒音レベルの上昇を3dB以内に収めるためには,間仕切り壁を少なくともおよそ何倍の厚さにすればよいか。なお,壁の音響透過損失TLdB)は,次式を用いて計算することとする。

TL 18log10(mf) 44

  • m:遮音材料の面密度(kg/m2
  • f:入射音の周波数(Hz

また,間仕切り壁を透過する他に音源室から受音室に伝搬する経路の騒音の影響は無視できるものとする。

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

解説

すでに2台設置されているところに6台追加され、8台になった場合の騒音レベルの増加分を考えます。

音源が倍になると3dB増加するため、2台から4台になると、3dB増加します。

さらに、4台から8台になった場合、さらに3dB増加し、2台からは6dBの増加になります。

壁の音響透過損失TLdB)は、問題文のとおり、以下の式から求めます。

TL 18log10(mf) 44

  • m:遮音材料の面密度(kg/m2
  • f:入射音の周波数(Hz

この式の内、面密度mkg/m2)は、密度ρkg/m)、壁の厚さt(m)とすると、m=ρtと表せます。

以上を踏まえ、各選択肢を考えます。

(1)1.0

この場合の音響透過損失をTL1.0とすると、壁の厚さに変化は無いため、問題文の式のとおりになります。

TL1.018log(ρtf)44

そのまま、6dBの増加になるため、騒音レベルの上昇は3dBを超えています。

(2)1.5

TL1.518log(ρ1.5tf)44

18log(ρtf)4418log1.5

TL1.018(log3-log2)

TL1.018(0.477-0.301)

TL1.03.17

元の壁の厚さから3.17dB音響透過損失が増加しています。

以降の選択肢ではさらに壁が厚くなるので、騒音レベルを3dB以内に収めるためには、少なくとも壁を1.5倍にすれば良いことがわかります。

 


解答.

2


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ピエうさ
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