1-1 環境基準
「ダイオキシン類による大気の汚染、水質の汚濁(水底の底質の汚染を含む。)及び土壌の汚染に係る環境基準(環境庁告示第68号)」に規定されています。
大気
0.6pg-TEQ/m3以下
工業専用地域、車道その他一般公衆が通常生活していない地域又は場所については適用しない。
ポリウレタンフォームを装着した採取筒をろ紙後段に取り付けたエアサンプラーにより採取した試料を高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計により測定する方法
基準値は確実に覚えましょう。
工業専用地域は、コンビナートや工業地帯のように人が住まない地域のため、環境基準は適用されません。
水質(水底の底質を除く。)
1pg-TEQ/l 以下
公共用水域及び地下水について適用する。
日本産業規格K0312に定める方法
水質も基準値は確実に覚えましょう。
公共用水域とは、海や川の他、水路も含みます。公共とあるので、工場の敷地から外に出る水と言うことになります。
水底の底質
150pg-TEQ/g以下
公共用水域の水底の底質について適用する。
水底の底質中に含まれるダイオキシン類をソックスレー抽出し、高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計により測定する方法
底質も基準値は確実に覚えましょう。底質とは、水底の土のようなイメージです。
測定方法は特論でよく問われるので、ここでは用語だけ眺めておけば大丈夫です。
土壌
1,000pg-TEQ/g以下
廃棄物の埋立地その他の場所であって、外部から適切に区別されている施設に係る土壌については適用しない。
土壌中に含まれるダイオキシン類をソックスレー抽出し、高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計により測定する方法
土壌も基準値は確実に覚えましょう。
達成期間等
- 環境基準が達成されていない地域又は水域にあっては、可及的速やかに達成されるように努めることとする。
- 環境基準が現に達成されている地域若しくは水域又は環境基準が達成された地域若しくは水域にあっては、その維持に努めることとする。
- 土壌の汚染に係る環境基準が早期に達成されることが見込まれない場合にあっては、必要な措置を講じ、土壌の汚染に起因する環境影響を防止することとする。
「可及的速やか」など、どれくらいの早さで行われるべきかは他の分野でも良く問われます。混同しないように覚えましょう。
環境基準の見直し
ダイオキシン類に関する科学的な知見が向上した場合、基準値を適宜見直すこととする。