問題
振動伝達率 τ に関する記述として,誤っているものはどれか。ただし,f は加振の振動数,f 0 は減衰がないときの弾性支持系の固有振動数である。
⑴ f 《 f0 のとき,τ≒ 1 である。
⑵ f <√2 ×f0 のとき,τ > 1 である。
⑶ f = f0 のとき,τ = 0 である。
⑷ f = √2 ×f0 のとき,τ = 1 である。
⑸ f >√2 × f0 のとき,τ < 1 である。
解説
固有振動数と加振の振動数が一致したときを共振となります。
減衰が無い時の共振は、振動伝達率が無限大となります。
複雑な式ですが、加振力Ftと伝達力F0に対する振動伝達力の式を覚えていれば、この問題の条件を代入して、求めることが出来ます。
τ=Ft/F0=[{1+(2ζη)2}/{(1-η2)2+(2ζη)2}]1/2
- τ:振動伝達率
- ζ:減衰比
- η:振動数比f/f0
- f:加振力の振動数
- f0:固有振動数
この問題では、減衰がないときとしているので、減衰比ζは0になります。
τ=[1/{(1-η2)2}]1/2
(1) f/f0《1なので、ほぼ0とみなせます。
τ=[1/{(1-02)2}]1/2=1
(2)
f<√2×f0
f/f0<√2
このとき、分母が常に1より小さくなりますので、式全体は1より大きくなります。
(3)
f/f0=1なので、振動伝達率は無限大となります。
(4)
f=√2×f0
f/f0=√2
τ=[1/{(1-√22)2}]1/2=[1/{(1-2)2}]1/2=1
(5)
(2)の反対なので、式全体は1より小さくなります。
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