問題
入口と出口の管径が等しく、膨張部の長さが1mの膨張型消音器において、伝達損失の最大値が得られる周波数(Hz)の組合せとして、正しいものはどれか。なお、音速は340m/sとする。
⑴ 42.5, 127.5, 212.5,・・・・・
⑵ 42.5, 85, 127.5,・・・・・
⑶ 85, 170, 255, ・・・・・
⑷ 85, 255, 425, ・・・・・
⑸ 170, 340, 510, ・・・・・
解説
膨張型消音器の伝達損失について、以下の式が成り立ちます。
$$R=10\log{1+\frac{1}{4}(m-\frac{1}{m})^2\times sin^2 (kl)}(dB)$$
$$m=\frac{S1}{S2}=(\frac{D1}{D2})^2 :膨張比$$
$$S:断面積(m^2) D:直径(m)$$
$$k=\frac{2\pi f}{c}$$
$$f:周波数(Hz) c:音速(m/s) l:膨張部の長さ(m)$$
この式において、特にsin(kl)=sin(2πf/c×l)が重要です。
sin部分だけに注目すると、
90度(π/2)、270度(π/2×3)、450度(π/2×5)・・・
のときに伝達損失が最大になることがわかります。
問題文の数値を代入し、90度(π/2)のときの周波数fを求めてみます。
π/2=2πf/340×1
f=85Hz
270度のときはこれの3倍で255Hz
450度のときはこれの5倍で425Hz
となり、4が正解とわかります。
正解.4
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