R4騒音・振動

R4 騒音・振動概論 問10

問題

下図に示す最小可聴値と等ラウドネスレベル曲線のグラフから人の聴覚特性について読み取れることとして,正しいものはどれか。

(1) 周波数によらず,音圧レベルが 0 dB を下回る小さな音は聞こえない。

(2) 周波数がおよそ 1000 Hz よりも低くなるにしたがって,音に対する感度は次第に上昇していく。

(3) 2000 Hz,40 dB の純音は,250 Hz,50 dB の純音とほぼ同じ大きさに聞こえる。

(4) 音圧レベル 60 dB の純音は,周波数が異なる 40 dB の純音よりも常に大きく聞こえる。

(5) ラウドネスレベル 80 phon の純音は,40 phon の純音の約 2 倍の大きさに聞こえる。

解説

(1)問題文の「音は聞こえない」ということは、グラフの最小可聴値を下回る音圧レベルとなります。最小可聴値の曲線において、20004000Hzあたりは音圧レベルが0dBを下回っているので、0dBを下回っても聞こえることがわかります。

(2)音に対する感度が上昇するということは、小さな音圧レベルでも聞こえると言い換えることができます。1000Hzよりも周波数が低くなるにつれて、等ラウドネス曲線が大きくなるので、音に対する感度は悪くなることがわかります。

(3)2000Hz40dBの純音と250Hz50dBの純音は共に等ラウドネス曲線の40phon上にあるため、ほぼ同じ大きさに聞こえると言えます。

(4)例えば、60dB63Hzの場合は約20phonですが、40dB1000Hzの場合は40phonとなりますので、周波数によっては40dBの純音の方が大きく聞こえることがあります。

(5)設問にある音の大きさ(ラウドネス)は、感覚的にどれくらい大きいかの指標であり、単位はソーン(sone)です。音の大きさレベル(phon)と音の大きさ(sone)は以下の関係式があります。

Ls=33.2logS+40

Ls:音の大きさレベル(phon

S:音の大きさ(sone

式から見てわかるとおり、音の大きさレベルが2倍になっても単純に音の大きさが2倍にはなりません。


解答.

3


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