R4騒音・振動

R4 騒音・振動特論 問19

問題

加振力を発生する機械の弾性支持に関する記述として,誤っているものはどれか。

(1) 弾性支持によって,機械の振幅が静たわみより常に大きくなる。

(2) 弾性支持によって基礎に伝達される加振力は,共振点付近では機械の加振力よりも低減できない。

(3) 弾性支持は,系の固有振動数と加振力の振動数の比により防振に有効な範囲が決まる。

(4) 系の固有振動数に対する加振力の振動数の比が小さくなると,振動伝達率は一定値に近づく。

(5) 共振点付近では,減衰比が大きいことが望ましい。

解説

左図は、弾性支持がある場合に振動数比と減衰比によって振幅倍率がどのように変化するか示したものです。

また、右図は、振動数比と減衰比によって振動伝達率がどのように変化するか示したものです。

振動数比が1になるところが共振状態となります。

(1)

x0は機械の振幅、xstは静たわみとなります。

機械の振幅が静たわみより大きくなる状態は、左図の振幅倍率が1より大きいときです。

したがって、常に大きいわけではありません。

(2)

右図の振動数比が1を見ますと、いずれの減衰比でも振動伝達率が1を下回ることがありません。

つまり、加振力より大きな力が伝わることがわかります。

(4)

右図において、振動数比が小さくなると、振動伝達率は1に近づきます。

(5)

両図において、振動数比が1で共振している場合、減衰比が大きくなるほど防振効果が高くなることがわかります。

 


解答.

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