問題
地下水汚染の現状に関する記述として,誤っているものはどれか(環境省:令和2年度地下水質測定結果(概況調査)による)。
⑴ 環境基準の超過率が最も高いのは,硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素である。
⑵ 最近(2017(平成29)年度~2020(令和2)年度)の硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の環境基準の超過率は,最も高かった時期(2000(平成12)年度~2003(平成15)年度)に比べておおよそ半分に低下している。
⑶ 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の汚染原因として,農用地への施肥,家畜排泄物,一般家庭からの生活排水などが挙げられる。
⑷ トリクロロエチレン等の揮発性有機化合物(VOC)の主な汚染源は事業場である。
⑸ トリクロロエチレン等の揮発性有機化合物(VOC)は,対策の強化により,最近では新たな汚染は見つかっていない。
解説
引用の参照先「環境省:令和2年度地下水質測定結果」より
https://www.env.go.jp/content/900543983.pdf
(1)
環境基準超過率
- 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素(3.3%)
- 砒素(2.1%)
- ふっ素(0.8%)
- ほう素(0.3%)
その他、揮発有機化合物等も超過がありました。
細かい数値を覚える必要はありませんが、順位は変動することが多いため押さえておきましょう。
なお、汚染原因として硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素は農地等(詳細は(3)を参照)、砒素、ふっ素、ほう素は自然由来と言われています。
(2)
超過率の推移から、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素は最も高い平成12年から平成15年あたりは約6%、近年は3%で推移しています。
図2 概況調査における環境基準超過率の推移
(3)
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の汚染原因は主に過剰な施肥、家畜排せつ物の不適正処理、生活排水の地下浸透等による窒素負荷です。
(4)
テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン等の揮発性有機化合物については、主に工場・事業場の排水・ 廃液・原料等によるものです。
(5)
以下のとおり、新たに超過となった井戸が発生しています。
前年度との比較では、ふっ素が26 本、砒素が15 本、ほう素・1,4-ジオキサンが5本、テトラクロロエチレンが4本増加し、セレンについては2本、ベンゼンについては1本、新たに超過となった井戸が発生した。
正解.
5
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