問題
中心周波数 1000 Hz のオクターブバンド音圧レベルが 50 dB のホワイトノイズ(20 ~ 20000 Hz)がある。このノイズの騒音レベルは,約何 dB か。
⑴ 60
⑵ 63
⑶ 66
⑷ 69
⑸ 72
難易度
×
数年に一度か新規で問われる事項、または理解が難しい内容であるため、捨て問にするか選択肢を絞って勘で答える問題
解説
正解を推測するには、16000Hzまで考える必要があります。そこまで問われる問題は少ないので、解説は興味がある方だけ確認してください。
ホワイトノイズは、全ての周波数で同じレベルの音圧が含まれている音です。
ホワイトノイズについて、中心周波数が2倍違うオクターブバンドの音圧レベルを考えます。
ホワイトノイズの中心周波数が2倍になる場合、オクターブバンドの長さも2倍になるため、音圧レベルは3dB増加します。
問題文に1000Hzで50dBとあるので、A特性補正でよく使われる63から8000Hzまでの音圧レベルを求めます。
周波数 | 63 | 125 | 250 | 500 | 1000 | 2000 | 4000 | 8000 | 16000 |
音圧レベル | 38 | 41 | 44 | 47 | 50 | 53 | 56 | 59 | 62 |
補正値 | -26 | -16 | -9 | -3 | 0 | 1 | 1 | -1 | ? |
補正後レベル | 12 | 25 | 44 | 50 | 50 | 54 | 57 | 58 | ? |
補正後レベルを合計し、騒音レベルは62dBとなります。
次に、中心周波数16000Hzの補正後レベルを考えます。
まず、中心周波数f(Hz)に対し、帯域はf/√2~f×√2(Hz)となります。
16000Hzの場合は、およそ11300~22560Hzとなります。
ここで、問題文からホワイトノイズは20000Hzまでとなっているため、16000Hzの帯域全てを含んでいません。
このことから、実際の音圧レベルは、表の音圧レベル62dBより小さくなることが分かります。
また、補正値は8000Hzで−1dBであるため、16000Hzもそれ以下の補正値となることが推測できます。
覚える必要はありませんが、約−7dBです。
以上を踏まえると、16000Hzの補正後レベルは60dBを超えることは無いと考えられます。
8000Hzまでの合計が62dBなので、最小値が62dB、62+60=64dBが最大値となります。
選択肢でこの範囲になるのは63dBだけなので、正解と推測できます。
解答.
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