1-8 物理的な性質
蒸気圧
蒸気圧は、気体になりやすいほど高くなります。
一般的に、分子量が小さい方が気体になりやすいので、蒸気圧も大きくなります。
ダイオキシン類も同様で、塩素数が多い同位体は分子量が増加しますので、蒸気圧は小さくなります。
細かい数字は覚えなくても良いですが、PCBsが明らかに高いことはよく出題されます。
- PCDDs、PCDFs:10-10~10-6 Pa
- PCBs:10-6~10-4 Pa
塩素数4での比較
- TeCDDs…1.9×10-6 Pa
- TeCDFs…3.3×10-6 Pa
- TeCBs…6.0×10-5~1.0×10-4 Pa
融点
一般に分子量が大きい物質ほど融点が高い傾向にあり、ダイオキシン類も同様です。
- PCDDs > PCDFs > PCBs
塩素数4での比較
- TeCDDs…305-306 ℃
- TeCDFs…227-228 ℃
- TeCBs…160-181 ℃
ヘンリー定数
化学物質が大気中と水中にどの割合で存在するかを表す定数です。
ヘンリー定数が大きいほど、溶媒に対する溶解量は小さいことを示します。
塩素数4での比較
- TeCDDs…1.72
- TeCDFs…1.42
- TeCBs…1.72-12.97
オクタノール/水の分配係数
オクタノール/水の分配係数(Kow)は,化合物の疎水性を表すパラメーターです。
値が大きいほど、疎水性は強くなります 。
PCDDs,PCDFs では,log Kow の値はおよそ 6~8 の範囲にあり,置換塩素数と log Kow の値には正の相関があります。
半数致死量
1回の投与で実験動物の50%(半数)を死亡させると予想される投与量です。
数字が低いほど、少ない量で死んでしまうため、耐性が低いことがわかります。
- モルモット:約1 µg/kg‒体重
- ハムスター:約5 mg/kg‒体重
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