R1 ダイオキシン類概論問12

問題

以下に示すダイオキシン類のうち，分子量が一番大きいものはどれか。

ただし，塩素，酸素，炭素，水素の原子量は，それぞれ 35，16，12， 1 とする。

⑴　1,2,3,7,8‒PeCDF

⑵　1,2,3,7,8‒PeCDD

⑶　1,2,3,4,7,8‒HxCDF

⑷　3,3′ ,4,4′ ,5,5′ ‒HxCB

⑸　2,3,4,4′ ,5‒PeCB

(1)と(3)はPCDFsですが、塩素数が多い(3)の方が分子量が多いことは明らかです。

(3)と(4)の塩素数は同じ6個ですが、(4)のPCBsよりも酸素が1つ多い(3)のPCDFsの方が分子量は多くなります。

(5)は(4)より塩素数が少ないので、より小さい分子量となります。

以上から、(2)と(3)を比較します。

(2)　1,2,3,7,8‒PeCDD

塩素×5、酸素×2、炭素×12、水素×3

35×5+16×2+12×12+1×3＝354

(3)　1,2,3,4,7,8‒HxCDF

塩素×6、酸素×1、炭素×12、水素×2

35×6+16×1+12×12+1×2＝372

以上から、(3)の分子量が一番大きいことがわかります。

ダイオキシン類の名前からどのような構造になるかは必ず聞かれます。

この問題のように構造が分かるだけで解ける問題もあるので、ダイオキシン類を受験する方は、正確に名前と構造が分かるようにしてください。

解答　3

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