問題
正弦振動の振動レベルの大小関係として,誤っているものはどれか。ただし, 振幅は実効値とする。
⑴ 加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 8Hz,鉛直振動 >加速度振幅: 1cm/s^2,振動数:16Hz,鉛直振動
⑵ 加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 4Hz,鉛直振動 >加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 4Hz,水平振動
⑶ 加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 2Hz,鉛直振動 >加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 4Hz,鉛直振動
⑷ 速度振幅 :0.1cm/s, 振動数: 4Hz,鉛直振動 >加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 2Hz,水平振動
⑸ 速度振幅 :0.1cm/s, 振動数: 8Hz,水平振動 >加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 4Hz,鉛直振動
解説
本来は振動レベルを求める場合の加速度単位はm/s^2です。
この問題の全選択肢でcmとなっていますが、大小を比較するだけなので、公式にそのまま当てはめます。
選択肢1、2、3は、加速度が同じになっています。
振動加速度レベルLa(dB)=20log(a/a0)
a:振動加速度の実効値(m/s^2)
a0:基準の振動加速度(10^-5m/s^2)
から、加速度が同じであれば振動加速度レベルも同じになります。
また、振動加速度レベルに水平・鉛直特性で補正したものが振動レベルになります。
公害防止管理者騒音振動関係の計算問題に必須の知識のまとめ
に振動感覚補正値が載っています。
周波数(Hz) | 1 | 2 | 4 | 8 | 16 | 31.5 | 63 |
鉛直方向の補正値(dB) | -6 | -3 | 0 | -1 | -6 | -12 | -18 |
水平方向の補正値(dB) | 3 | 2 | -3 | -9 | -15 | -21 | -27 |
補正値の大小を比較すると、以下のとおりとなります。
(1)鉛直8Hz -1>鉛直16Hz -6
(2)鉛直4Hz 0>水平4Hz -3
(3)鉛直2Hz -3<鉛直4Hz 0
選択肢4、5は速度と加速度の比較です。
速度と加速度には、加速度a(m/s^2)=2πf×速度v(m/s)の関係があります。
それぞれ速度から加速度を計算し、振動加速度レベルから振動レベルを比較します。
(4)
・速度振幅 :0.1cm/s, 振動数: 4Hz,鉛直振動
a=2×3.14×4×0.1=2.5
L=20log2.5/10^-5=20×(5+0.398)=108
4Hz鉛直なので、補正は0dB
・加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 2Hz,水平振動
L=20log1/10^-5=100
2Hz水平なので、+2補正し、102dB
以上から、大小関係は設問のとおり。
(5)
・速度振幅 :0.1cm/s, 振動数: 8Hz,水平振動
a=2×3.14×8×0.1=5.0
L=20log5/10^-5=20×(5+0.699)=114
8Hz水平なので、-9補正し、105dB
・加速度振幅: 1cm/s^2,振動数: 4Hz,鉛直振動
L=20log1/10^-5=100
4Hz鉛直なので、補正は0dB
以上から、大小関係は設問のとおり。
解答 3
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