R2 騒音・振動特論 問1
問題
入口と出口の管径が等しい膨張形消音器を騒音対策に用いる。仕様として最大の伝達損失が 15 dB 以上となるように要求されているとき,この仕様を満たす膨張比のうち最も小さな値はどれか。ただし,伝達損失 R は次式で求められる。
R=10log{1+1/4(m-1/m)2sin2(kl)}(dB)
ここに,m:膨張比,k:波長定数(rad/m),l:膨張部の空洞の長さ(m)
⑴ 2
⑵ 4
⑶ 8
⑷ 16
⑸ 32
解説
最大の伝達損失とあり、sinは-1≦sin≦1なので、sin=1となります。
また、伝達損失が15dB以上を踏まえて、伝達損失の式に代入します。
15≦10log{1+1/4(m-1/m)2}
1.5≦log{1+1/4(m-1/m)2}
log101.5≦log{1+1/4(m-1/m)2}
101.5≦1+1/4(m-1/m)2
対数表から、100.5=3.16を代入します。
10×3.16=1+1/4(m-1/m)2
122.4≦(m-1/m)2
この右辺に、選択肢の数値をそれぞれ代入します。
(1)(2-1/2)2=2.25
(2)(4-1/4)2=14
(3)(8-1/8)2=62
(4)(16-1/16)2=254
(5)(32-1/32)2=1022
以上から、式を満たすmの最小値は(4)となります。
別解
問題文の伝達損失の式に選択肢の膨張比をそのまま当てはめる方法です。
R=10log{1+1/4(m-1/m)2sin2(kl)}(dB)
最大の伝達損失なので、sin2(kl)の部分は1とします。
→R=10log{1+1/4(m-1/m)2}(dB)
⑴ Rm=2=10log{1+1/4(2-1/2)2}=10log1.56=1.93
なお対数表から、log1.56=0.193です。以下同様です。
⑵ Rm=4=10log{1+1/4(4-1/4)2}=10log4.52=6.55
⑶ Rm=8=10log{1+1/4(8-1/8)2}=10log16.6=12.2
⑷ Rm=16=10log{1+1/4(16-1/16)2}=10log64.5=18.1
⑸ Rm=32=10log{1+1/4(32-1/32)2}=10log257=24.1
いずれの解き方でも正解は分かりますが、各自が理解しやすい方法、間違えずに解ける方法を選んでください。
計算問題を強化したい方にオススメ
解答 4
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上の解説で間違いがあります。
10log10→誤り
10log→正しい
それと、この問題はsinがわかっていないと解けませんか?
ご指摘ありがとうございます。
問題文を修正したので、ご確認お願いします。
また、高校の文系数学で三角比を習ってない方は、-1≦sin≦1は分からないので、解説は理解出来ないと思います。
sinの周期関数でπ/2の時、1と言うことですよね?https://www.optics-words.com/math/tri/trigonometric_ratio_10.html
その通りです。
私はあまり賢くないので計算式を試験時に簡潔にする方が恐らく時間がかかってしまうので、最初の段階で答えをを代入して計算しようと思っていますが問題ないでしょうか。
正解に辿り着ければ、解き方はどちらでも良いと思います。
参考にご質問の解法も解説に追加したので、よろしければご覧ください。
解説までご丁寧にありがとうございます。
解説の5行目に急に1.5の方にLogがついてますが、なぜでしょうか?
ご質問ありがとうございます!
結論からお伝えしますと、「1.5」という単なる数値を、右辺と同じ「log10(常用対数)」の形に変形(統一)することで、
両辺から log10 を取り外して、中身(真数)同士を直接比較できるようにするためです。
なお、当ブログの解説では対数の底(常用対数では「log10」の「10」の部分)を省略して記載しています。
1. なぜ「1.5」に log10 がつくのか?(対数の基本ルール)
対数の基礎的な定義として、以下の公式があります。
log10(10^x) = x
これは「10を何乗したら 10^x になるか?」という意味なので、答えは当然 x になります。
この公式を逆向きに使うと、どんな数値 x であっても、いつでも log10(10^x) という対数の形に書き換えることができるということになります。
今回の解説では、x = 1.5 ですので、
1.5 = log10(10^1.5)
と変形しています。
2. 計算の流れと式変形の全ステップ
解説の中で行われている計算を、省略せずに細かく分解してみましょう。
・ステップ1:問題の条件式
最大の伝達損失が 15 dB 以上になるという式です。
15 <= 10 × log10{ 1 + (1/4) × (m - 1/m)^2 }
・ステップ2:両辺を 10 で割る
両辺を 10 で割ると、左辺が 1.5 になります。
1.5 <= log10{ 1 + (1/4) × (m - 1/m)^2 }
・ステップ3:左辺の「1.5」を log10 の形に書き換える(★ここが質問の箇所!)
1.5 = log10(10^1.5) なので、左辺を常用対数の形に揃えます。
log10(10^1.5) <= log10{ 1 + (1/4) × (m - 1/m)^2 }
・ステップ4:両辺の log10 を外す
両辺が「log10(A) <= log10(B)」という同じ形に揃ったので、常用対数 log10 を取り外して、中身の大小関係(A <= B)だけを取り出せます。 10^1.5 <= 1 + (1/4) × (m - 1/m)^2
・ステップ5:10^1.5 の値を求める
10^1.5 は指数法則を使うと 10^1 × 10^0.5 = 10 × ルート10 と表せます。
対数表から 10^0.5 = 約3.162(ルート10 = 約3.162)なので、10^1.5 = 約31.6 と計算できます。
31.6 <= 1 + (1/4) × (m - 1/m)^2 ここから両辺から 1 を引いて 30.6 <= (1/4) × (m - 1/m)^2 となり、目的の膨張比 m を求める計算へと続いていきます。
1.5 = log10(10^1.5)
たしかに言われてみれば至極ですね
毎回ログを計算しないように、消去したのですね
ありがとうございます。