R1 騒音・振動特論 問7
問題
壁面に垂直に入射する630Hzの騒音を、波長に比べて十分薄い多孔質材料によって吸音する場合、最大の吸音率が得られる、壁面と多孔質材料との間の空気層の厚さは約何mmか。ただし,音速は340m/sとする。
⑴ 0(密着)
⑵ 135
⑶ 200
⑷ 270
⑸ 340
解説
最大の吸音率が得られる空気層の厚さは、波長/4で求められます。
問題文から波長は、340m/s÷630Hz=0.54m
空気層厚さ=波長/4=0.54/4=0.135m=135mm
計算問題を強化したい方にオススメ
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空気層厚さ=波長/4
この考えについて、補足がほしいです。
ご質問ありがとうございます!
なお、同質問の解説は、以下の動画で行なっておりますので、ぜひ併せてご活用ください!
▼解説動画:
[https://youtu.be/0v78xpaNUHs]
1. なぜ「波長の4分の1(波長 / 4)」で吸音率が最大になるのか?
結論から申し上げますと、「壁から 波長/4 離れた位置で、空気の揺れるスピード(粒子速度)が最大になるから」です。
物理的なメカニズム:
・壁の表面(剛壁):
硬い壁の表面では、空気分子が壁に衝突して移動できないため、空気の動くスピード(粒子速度)はゼロになります(音圧は最大)。
・壁から離れると:
壁から手前へ離れていくと、音波の波(定在波)の性質により、壁からちょうど波長の4分の1(波長 / 4)離れた位置で、空気分子の「粒子速度」が最大(最も激しく往復運動する状態)になります。
・多孔質吸音材の吸音の仕組み:
グラスウールなどの多孔質吸音材料は、空気分子が激しく動いて内部の細かい繊維と擦れ合い、音のエネルギーを熱エネルギー(摩擦熱)に変えて吸収します。
・最大の吸音効果:
空気分子が最も激しく揺れ動く「波長 / 4」の位置に多孔質材料を配置することで、摩擦の効果が極限まで高まり、その周波数において吸音率が最大(ピーク)になります。
2. 背後空気層を設けるメリット(周波数との関係)
公式「空気層の厚さ d = 波長 / 4」に、波長と周波数の関係式(波長 = 音速 / 周波数 f)を代入すると、以下の形になります。
d = 音速 / (4 × f)
この式から以下の重要な特徴が分かります。
・空気層の厚さ d を大きく(厚く)するほど、分母である周波数 f は小さく(低い音・低音域に)なります。
・壁に直接貼り付けただけでは高音域しか吸音できない薄い多孔質材料でも、壁との間に「背後空気層」を設けることで、分厚い吸音材を使った場合と同様に低音域の吸音性能を大幅に向上させることができます。
なるほど、波の性質上Y座標が最大だからですね