R3騒音・振動

R3 騒音・振動特論 問20

問題

ある機械の中心から 5 m 離れている工場の敷地境界線上の位置Aにおいて振動を測定したところ,振動レベルは 74 dB であった。位置Aにおいて振動レベルを  9 dB 以上低減するためには,この機械を位置Aから少なくとも何 m 離す必要があるか。ただし,波動の幾何減衰は倍距離 3 dB,地盤の内部減衰係数は 0.025 とする。 

⑴ 10

⑵ 15

⑶ 20

⑷ 25

⑸ 30

解説

振動の距離減衰は、以下の式から求められます。

L0-20nlogr/r0-8.7λ(r – r0)

0:基準点での振動加速度レベル

0:発生源から基準点までの距離

r:発生源から測定点までの距離

λ:地盤の内部減衰係数

n:幾何減衰係数(表面波:0.5、表面波と実体波が混在:0.75、実体波:1.0、表面を伝搬する実体波:2.0

20nlogr/r0の部分が幾何減衰を表します。

倍距離(2r0)で3dBの減衰しているので、このことから幾何減衰係数nを求めます。

20nlog2r0/r0=3

20nlog2=3

20n×0.3=3

n=0.5

この幾何減衰係数と問題文の内部減衰係数を振動の距離減衰の式に代入します。

74-10logr/5-0.22(r-5)

この式に選択肢の距離を代入します。

10m74-10log2-0.22×570

15m74-10log3-0.22×1067

20m74-10log4-0.22×1565

この時点で9dB減衰しているので、最低限20m離せば良いことがわかります。

 


解答.

3


次の問題だよ~♪

R3 騒音・振動特論 問21問題 かたい層の上に 4 m のやわらかい層(横波の伝搬速度 160 m/s)が地表まで堆積している。この地盤の固有振動数は約何 Hz...

前の問題だよ~♪

R3 騒音・振動特論 問19問題 ばねで支持された回転機械があり,不釣り合いにより鉛直方向の正弦的加振力が生じている。この弾性支持系の質量を変えないで,振動伝達率...

目次に戻るよ~♪

R3 騒音・振動特論https://pierre-usagi.com/kougai-r3-souon-shindou-tokuron-1/ https...
ABOUT ME
ピエうさ
3児の子育てをしながら国家試験に挑む理系会社員。 これまでの受験したノウハウをこのブログで公開中!

POSTED COMMENT

  1. 震える耳 より:

    特に複雑でとっつきにくい公式を正確に覚えていて、
    題意からn=0.5を正確に汲み取り、
    その式変形を正確にこなしてもなおrがLogの中と外に残り、
    5つの選択肢を一つずつしらみつぶしに代入検算してやっと正答にたどり着けるクソみてえな難問

    本試験では絶対に捨てるべきだと思いませんか?

    • ピエうさ より:

      初見で解くのは難しい問題かと思います。
      時間が確保できそうな場合に、手を動かしてみて方針が見えてきそうであれば解いてみても良いかも知れません。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です