R3 騒音・振動特論 問28
問題
ホワイトノイズ及びピンクノイズをオクターブ,1/3 オクターブバンド分析または FFT 分析した結果に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ ホワイトノイズに対する FFT 分析結果は,周波数に対して平たんな特性と なる。
⑵ ホワイトノイズに対して,オクターブバンドを通過したバンドレベルは,同じ中心周波数の 1/3 オクターブバンドレベルより約 5 dB 大きい。
⑶ ホワイトノイズに対するオクターブバンド分析結果は,中心周波数が 2 倍になると,バンドレベルは約 3 dB 大きくなる。
⑷ ホワイトノイズに対する 1/3 オクターブバンド分析結果は,中心周波数が 2 倍になると,バンドレベルは約 1 dB 大きくなる。
⑸ ピンクノイズに対するオクターブバンド分析結果は,周波数に対して平たんな特性となる。
解説
ホワイトノイズに対する 1/3 オクターブバンド分析結果は,中心周波数が 2 倍になると,バンドレベルは約 3 dB 大きくなります。
ホワイトノイズは、どの周波数帯でも同じだけの音圧が含まれるような音です。
周波数が2倍になると周波数帯の幅も2倍になり、音圧レベルは3デシベル増加します。
解答.
4
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工場敷地境界線における鉛直振動をオクターブバンド分析したところ,下表の結果を得た。防振対策により,16 Hz の振動加速度レベル...
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周波数分析器に関する記述として,誤っているものはどれか。
⑴ 周波数分析器のフィルタは,定比帯域幅形と定帯域幅形に大別される...
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四番について、
「約 1 dB 大きくなる」のはどんなとき?
「中心周波数が次の1/3オクターブバンド(約1.26倍)に進んだとき」です。
隣の1/3オクターブバンドに移ると、中心周波数は 2^{1/3}倍(約1.26倍)になります。
帯域幅も同様になるため、エネルギーの増加は 10log{10}(2^{1/3}) ) 約 1 dB となります。
この文章があったのですが、この真偽について教えていただきたいです。
また、その他の二番についても深く解説が欲しいです。
三番は、デシベル換算:エネルギー(音の強さ)が 2 倍になると、レベルは 10log{10}(2)= 3 dB}増加します。
この知識をこの問題は大まかに利用するという認識でよろしいでしょうか?
ご質問ありがとうございます!
受験生の皆様が「なるほど、そういうことか!」と納得し、試験本番でも迷わず得点できるよう、各選択肢の背景にある「からくり」を分かりやすく解説します。
1. 【四番の真偽】「隣の1/3オクターブバンドに進むと約1dB大きくなる」は本当?
結論から申し上げますと、この記述は「真(正しい)」です!完璧な物理的・数学的真実を述べています。
この現象をスッキリ理解するために、「ホワイトノイズ」と「1/3オクターブバンドフィルタ」の2つの性質を組み合わせて考えてみましょう。
ステップ1:ホワイトノイズの性質
ホワイトノイズは、「すべての周波数(1Hzあたり)に含まれるエネルギーが一定の音」です。
つまり、通過させる周波数の幅(帯域幅)が広くなればなるほど、そこに含まれる音のエネルギーも比例して大きくなります。
ステップ2:1/3オクターブバンドフィルタの性質
JIS規格などの周波数分析器に使われるオクターブバンドフィルタは、「高音域にいくほど通過させる幅(帯域幅)が広くなる」という「定比帯域幅」の性質を持っています。
1/3オクターブバンドにおいて、隣(1つ高域側)のバンドに移ると、中心周波数はちょうど「2の3分の1乗倍(約1.26倍)」になります。
このとき、フィルタが通過させる「帯域幅」自体も、同じく「2の3分の1乗倍(約1.26倍)」に広がります。
ステップ3:エネルギーとデシベルを計算する
ホワイトノイズのエネルギーは帯域幅に比例するため、帯域幅が2の3分の1乗倍になれば、測定される全体のエネルギーもそのまま「2の3分の1乗倍」になります。
これをデシベル(dB)の増加量に換算してみましょう。
増加量 = 10 log( 2^(1/3) ) = (10/3) log2
ここで、試験の必須知識である「log2 = 約0.301」を代入します。
増加量 = (10/3) × 0.301 = 約 1 dB
したがって、1/3オクターブバンド分析器でホワイトノイズを測定すると、「高い周波数のバンドへ進むごとに、バンドレベルは正確に約1dBずつ大きくなる(右肩上がりの特性になる)」というのは正しいのです。
※1/3オクターブバンドで1つごとに1dB増えるということは、3つ進んだ「1オクターブ上(2倍の周波数)」ではちょうど 3dB 大きくなります。
これが「ホワイトノイズはオクターブ分析すると +3 dB/oct の右肩上がりになる」と言われる理由です。
2. 【二番の深掘り】「ホワイトノイズ」と「ピンクノイズ」の測定特性
試験で最も頻出し、多くの受験生が引っかかるのが、この「二番」に該当する「ホワイトノイズとピンクノイズを分析器にかけた際の見え方の違い」です。
以下の「測定特性のまとめ」を頭に入れておくと、どんなひっかけ問題が出ても一瞬で見抜くことができます。
【FFT分析器で測定した場合(定帯域幅:1Hzごとに細かく見る)】
・ホワイトノイズ:フラット(平坦・一定値)
(1Hzあたりのエネルギーが常に等しいため)
・ピンクノイズ:右肩下がり(マイナス 3 dB/oct)
(高音になるほど本来のエネルギーが弱まるため)
【オクターブ/1/3オクターブ分析器で測定した場合(定比帯域幅:高音ほど幅が広くなる)】
・ホワイトノイズ:右肩上がり(プラス 3 dB/oct)
(高音になるほどバンドの幅が広くなり、エネルギーが多く入るため)
・ピンクノイズ:フラット(平坦・一定値) ★超重要!
(「高音ほど幅が広くなってエネルギーが増える影響」と「ピンクノイズ自体が高音ほど弱まる影響」が完全に相殺されるため)
試験ではよく、「オクターブバンド分析器でホワイトノイズを分析すると、平坦(一定値)になる」という誤った選択肢(正しくはピンクノイズ)が出題されます。
「ピンク = オクターブ分析でフラット」
「ホワイト = FFT分析でフラット」
この組み合わせをセットで覚えておくことが、周波数分析の知識問題を攻略する最大のポイントです。
3. 【三番の認識確認】「エネルギー2倍=3dB、3倍=5dB」の知識はフル活用していい?
結論から申し上げますと、「その通りです!大まかにどころか、全面的にフル活用してください!」
この「デシベルの感覚」は、公害防止管理者の計算問題を解く上で、公式の泥臭い対数計算をすべてスキップして、秒殺で正解を導き出すための「最強の武器」になります。
ぜひ、以下の3つのセットをお守りとして暗記しておきましょう。
(1)エネルギーが2倍になると = レベルは「+3 dB」増加する
(2)エネルギーが3倍になると = レベルは「+5 dB」(正確には約4.8dB)増加する
(3)エネルギーが4倍(2×2倍)になると = レベルは「+6 dB」増加する
デシベルの比率の感覚を掴んでおくことは、試験時間を大幅に短縮し、計算ミスを防ぐための最も効果的な対策になります。
自信を持ってこの知識をフル活用してください!
ありがとうございます!
ステップ3の
増加量 = 10 log( 2^(1/3) ) = (10/3) log2
ここで、試験の必須知識である「log2 = 約0.301」を代入します。
増加量 = (10/3) × 0.301 = 約 1 dB
この解説が欲しかったのでありがとうございます!
「ピンク = オクターブ分析でフラット」
「ホワイト = FFT分析でフラット」
これも大変参考になります~
ホワイトノイズに対して,オクターブバンドを通過したバンドレベルは,同じ中心周波数の 1/3 オクターブバンドレベルより約 5 dB 大きい
ここについても説明が欲しいです~
ご質問ありがとうございます!
「オクターブバンドと1/3オクターブバンドで、なぜ5dBもの差が生まれるのか」という疑問ですね。
ここも周波数分析の基本でありながら、いざ言葉で説明しようとすると混乱しやすい重要なポイントです。
なぜ約5dB大きくなるのか、その理由を「バンドの幅の広さ」と「エネルギーの足し算」という2つの視点から分かりやすく解説します。
1. オクターブバンドは「3種類の1/3オクターブバンド」が合体したもの
まず、オクターブバンドと1/3オクターブバンドの関係性を、お弁当箱に例えてみましょう。
「1/3オクターブバンド」は、その名の通り、オクターブバンドを3つに細かく分けたものです。
逆に言えば、1つの「オクターブバンド」という大きなお弁当箱の中には、隣り合う3つの「1/3オクターブバンド」という小さなおかず入れがすっぽり収まる関係になっています。
例えば、中心周波数1000Hzのオクターブバンドの中には、
・1/3オクターブバンドの「800Hz帯」
・1/3オクターブバンドの「1000Hz帯」
・1/3オクターブバンドの「1250Hz帯」
という3つの帯域がまるまる含まれています。
つまり、同じ中心周波数で比べたとき、オクターブバンドフィルタが通過させる周波数の幅(帯域幅)は、1/3オクターブバンドの「ちょうど3倍」の広さになります。
2. ホワイトノイズを流すとどうなるか?
ホワイトノイズは、「すべての周波数にエネルギーが等しく含まれる音」です。
雨の音やテレビの砂嵐のようなザーという音をイメージしてください。
どこかの周波数だけが特に強いということはなく、どの周波数にも平等にエネルギーが乗っています。
これを先ほどのフィルタに通すと、以下のようになります。
・1/3オクターブバンドで測る場合
小さなおかず入れ1個分(1倍)のホワイトノイズのエネルギーが測定されます。
・オクターブバンドで測る場合
大きなお弁当箱(おかず入れ3個分 = 3倍の広さ)でホワイトノイズを受け止めるため、中に入ってくるエネルギーもそのまま「3倍」になります。
3. エネルギー3倍を「デシベル(dB)」に変換する
音のエネルギーが「3倍」になったとき、デシベルで表すと何dB増えるでしょうか。
ここで対数の計算が登場します。
増加量 = 10 log 3
ここで、数学の基礎知識として log 3 = 約0.4771 です。
これを代入すると、
増加量 = 10 × 0.4771 = 約 4.77 dB
となります。
公害防止管理者試験の概略計算においては、この 4.77 dB を四捨五入して「約 5 dB」と扱います。
これが、「オクターブバンドを通過したレベルは、1/3オクターブバンドよりも約5dB大きくなる」という記述の正体です。
4. 受験生向け:試験本番での時短テクニック
前回の解説で、デシベルの感覚を掴むための「3つのお守り」をお伝えしました。
(1)エネルギーが2倍になると = +3 dB
(2)エネルギーが3倍になると = +5 dB(正確には4.77dB)
(3)エネルギーが4倍になると = +6 dB
今回のように「オクターブは1/3オクターブの3倍の幅がある」という知識さえあれば、
「幅が3倍 = エネルギーが3倍 = お守りルールより+5 dB!」
と、数式を一切書かずに1秒で判断することができます。
このように、オクターブと1/3オクターブの構造の違い(3倍の幅があること)と、デシベルの倍数ルールが結びつくと、
試験の文章問題や計算問題がパズルのように簡単に解けるようになります!
ホワイトノイズの特性: すべての周波数で単位帯域幅(1 Hz)あたりのエネルギーが一定です。
オクターブバンドの帯域幅: 約 0.707 *fc
1/3オクターブバンドの帯域幅: 約 0.232 *fc
上記二つを割って、3.05倍(オクターブバンドの方が約3倍広い)
10log10(3.05)=~4.85dB
このため、オクターブバンドを通したときのレベルは、1/3オクターブバンドよりも約5 dB高くなります。
この説明があったのですが、この考え方はあるのでしょうか?
ご質問ありがとうございます!
この考え方は、フィルタの定義公式から数値を精密に導き出した、正確なアプローチです!
前回の解説でお伝えした「1オクターブを3分割したから幅が約3倍(エネルギー3倍=約5dB)」という説明は、実務や試験対策用の直感的な解釈です。
それに対して、今回ご提示いただいた計算式は、
「JIS規格や音響工学の教科書に載っている帯域幅の公式そのものを使って厳密に証明したプロセス」になります。
なぜ「0.707」や「0.232」という数値が出てくるのか、その数学的なからくりを分かりやすく解説します。
1. 数値(0.707 や 0.232)の出どころ
オクターブバンドフィルタや1/3オクターブバンドフィルタの帯域幅(通過させる周波数の範囲 = 上限周波数 マイナス 下限周波数)は、
中心周波数を fc としたとき、公式で次のように決まっています。
【オクターブバンドの帯域幅】
・下限周波数 = fc ÷ ルート2(約 0.707 × fc)
・上限周波数 = fc × ルート2(約 1.414 × fc)
・帯域幅(上限 - 下限) = 1.414 fc - 0.707 fc = 約 0.707 × fc
【1/3オクターブバンドの帯域幅】
・下限周波数 = fc ÷ (2の6分の1乗)(約 0.891 × fc)
・上限周波数 = fc × (2の6分の1乗)(約 1.122 × fc)
・帯域幅(上限 - 下限) = 1.122 fc - 0.891 fc = 約 0.232 × fc
2. 帯域幅の比率とデシベルの計算
ホワイトノイズは「1Hzあたりのエネルギーがどの周波数でも一定」という性質を持っています。
そのため、フィルタを通過するエネルギーの大きさは「帯域幅の広さ」にそのまま比例します。
・帯域幅の比率 = (0.707 × fc) ÷ (0.232 × fc) = 約 3.05 倍
オクターブバンドのほうが、1/3オクターブバンドよりも「正確には約3.05倍」幅が広いことがわかります。
これをデシベル(dB)の増加量に換算してみましょう。
増加量 = 10 × log10(3.05) = 約 4.85 dB
この「4.85 dB」を四捨五入すると、試験や教科書でよく使われる「約 5 dB」という数値になります。
3. まとめと受験生への向き合い方
・「概念的な解釈」
1オクターブバンドの中に1/3オクターブバンドが3個分入る ➡ 幅が3倍 ➡ エネルギー3倍 ➡ +5 dB
・「厳密な数学的証明(ご質問の式)」
公式から帯域幅を計算すると約3.05倍 ➡ 10 × log10(3.05) = 4.85 dB ➡ 約 5 dB
試験対策としては「エネルギーが約3倍になるから約5dB高くなる」という感覚を持っていれば十分に解けますが、
この精密な計算の裏付けまで理解しておくと、公式の意味がより一層深まり、自信を持って問題に挑めるようになります!
fcは中心周波数です。