問題
下図に示すような,円孔を等間隔に配置した穴あき板の背後に,空気層と剛壁を設けた吸音構造において,固有周波数を低周波数側に変化させる構造変更として, 誤っているものはどれか。
⑴ 穴あき板の板厚 t を増す。
⑵ 背後空気層 L の厚さを増す。
⑶ 穴あき板の開口率(rφ2/4D2)を小さくする。
⑷ 円孔の直径 φ を小さくする。
⑸ 穴の間隔 D を小さくする。
解説
固有周波数を求める式はありますが、私を含めほとんどの人が覚えていないので、問題の条件から推測します。
(1)、(2)
固有周波数とあることから、音源の波長に比例する構造になると考えられます。
低周波側になるということは、波長が長くなります。
したがって、板厚や空気層厚も増した方が、長い波長に対応できると推測できます。
(3)、(4)、(5)
(3)開口率rφ2/4D2の式に、(4)直径φ、(5)間隔Dが含まれます。
直径φが小さくなる場合、開口率も小さくなるので、(3)と(4)の問題文の式が成り立ちます。
一方、間隔Dが小さくなる場合、開口率は大きくなるので、(3)と(5)の問題文が矛盾します。
この問題は、誤っているものを一つ選ぶ問題なので、(5)が正解であると推測できます。
知識的にはマニアックな問題ですが、よく考えれば解ける可能性があります。
よく分からない問題に出くわしても、時間があればじっくり考えてみましょう。
解答.
5
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