(1)問題文の「音は聞こえない」ということは、グラフの最小可聴値を下回る音圧レベルとなります。最小可聴値の曲線において、2000~4000Hzあたりは音圧レベルが0dBを下回っているので、0dBを下回っても聞こえることがわかります。
(2)音に対する感度が上昇するということは、小さな音圧レベルでも聞こえると言い換えることができます。1000Hzよりも周波数が低くなるにつれて、等ラウドネス曲線が大きくなるので、音に対する感度は悪くなることがわかります。
(3)2000Hz、40dBの純音と250Hz、50dBの純音は共に等ラウドネス曲線の40phon上にあるため、ほぼ同じ大きさに聞こえると言えます。
(4)例えば、60dB、63Hzの場合は約20phonですが、40dB、1000Hzの場合は40phonとなりますので、周波数によっては40dBの純音の方が大きく聞こえることがあります。
(5)設問にある音の大きさ(ラウドネス)は、感覚的にどれくらい大きいかの指標であり、単位はソーン(sone)です。音の大きさレベル(phon)と音の大きさ(sone)は以下の関係式があります。
Ls=33.2logS+40
Ls:音の大きさレベル(phon)
S:音の大きさ(sone)
式から見てわかるとおり、音の大きさレベルが2倍になっても単純に音の大きさが2倍にはなりません。
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